山梨中央銀行の『つみたてNISA』はあり?なし?

つみたてNISAで投資をする事が出来る金融機関って色々あるけど「山梨中央銀行で始めても大丈夫かな?」と思っていませんか?

山梨中央銀行の窓口に行ったら、つみたてNISAというのを勧められたけど、これって大丈夫なの?
どんな仕組みなの?他の所と比べた方がいいの?

この記事では、このような疑問をお持ちの方の為に、山梨中央銀行がつみたてNISA用に取り揃えている投資商品を具体的に解説していきます。つみたて投資を専門にアドバイスをしているファイナンシャルプランナーの立場から、商品ラインナップの充実度や、つみたてNISAの選択肢として検討に値するのかを分析しました。

また、山梨中央銀行で扱っている商品を使って10年間運用した場合の結果についても分析しています。この記事を読むことで、山梨中央銀行で老後資金を用意するために『つみたてNISA』を活用する場合はどのような商品を選んだらよいのか?また、山梨中央銀行以外にも有利な選択肢はあるのか?ということがわかるはずです。

山梨中央銀行のつみたてNISAの商品数は?

商品の数は、投資対象の違う5つが取り揃えられています。

地方の金融機関においては、概ね3~10の商品を選定していますので、銀行系では一般的な商品数でしょう。

ちなみに、証券会社では取扱数が様々で、大手の証券会社でも7つの商品であったり、インターネット証券では170もの取扱商品があるところもあります。

山梨中央銀行のつみたてNISAの最低積立金額・設定できる頻度

つみたてNISAでは年間40万円まで、月額33,333円まで投資することができます。

ですが、金融機関によって最低の掛金額が違っています。

山梨中央銀行においては、最低のつみたて投資額は5,000円となっています。

多くの地方銀行が1,000円~の設定になっていますので、最低投資金額としては少し金額が多めになります。

つみたて投資の購入日の設定ですが、毎月1回購入設定ができます。例えば、毎月1日や給料日の後の26日や月末などです。

具体的な商品説明

では、5つ取り揃えている投資信託の中身を具体的に説明していきます。

① 国内株式・・・つみたて日本株式(TOPIX)

日本の株式へ投資を行う投資信託です。東証株価指数(TOPIX)という東京証券取引所に上場している第一部上場全銘柄を投資の対象としています。

会社の数は2191社あります。

例えば、トヨタやソニー、ソフトバンク、山梨県民にもなじみが深いファナック、東京エレクトロンなどにもこの投資信託を購入する事で実質的に投資していることになります。

2000社以上に分散して投資を行うので、仮に1つの株式が大きく値下がりしたとしても、全体ではそれほど影響が出ることがありません。

ですが、第一部上場全銘柄に投資をしているので、全体の価格が下がった時などは当然ですが、この投資信託も価格が下落することになります。

どのくらい下がるのかは、「東証株価指数TOPIXは本日1%下落しました」という時はこの指数に連動しますので、1%下落するという事になります。

TOPIXの年間の収益率を見てみましょう!

2020年7.4%
2019年18.1%
2018年-16%
2017年22.2%
2016年0%
2015年12.1%
2014年10.3%
2013年54.4%
2012年20.9%
2011年-17%

年間収益率はマイナスの年もあります。

この期間つみたて投資で仮に毎月1万円年間12万円、合計投資金額120万円をこつこつ『つみたて投資』をしたとしましょう!
(今回対象のつみたて日本株式(TOPIX)は2017年からの運用なので、同じ値動きをするよう設計された別の投資信託でシミュレーションしてみます。)

結果は約191.4万円に資産が増えていました。利益約71.4万円です。

年間の収益率がマイナスの時もずっとつみたて投資を行った結果、資産が増えていることがお分かりいただけたでしょう!

実は、つみたてNISAの商品には、日本株式向けのなどの投資先内に似たような商品があります。

例えば、今説明しているつみたて日本株式(TOPIX)と、eMAXIS Slim国内株式(TOPIX)です。

どちらもTOPIXに連動する値動きをするように作られている投資信託ですが、掛かる費用の違いがあり、この費用によってリターンが違ってきたりします。

ということで、次に、この投資信託に掛かる費用の解説をします。

この投資信託は購入時においては、特に費用が掛からず購入することができます。

0円という事ですね。(つみたてNISAは購入時の費用は掛かりません)

一方、保有している間は信託報酬という費用が掛かってきます。年率0.198%です。

これは、仮に10万円この投資信託を保有しているとすると、198円費用として差し引かれるという事です。
100万円なら、1980円になりますね。

この、保有しているときに掛かる費用(信託報酬)の差がリターンに影響してきます。

とても重要な事なので覚えておいてください。

② 先進国株式・・・つみたて先進国株式

日本を除いた先進国への株式へ投資を行う投資信託です。

MSCIコクサイ・インデックスという先進国22カ国に上場している大型・中型の株式約1300の銘柄を投資対象としています。

この中には皆さんにもなじみが深いiPhoneのアップル、マイクロソフト、お買い物でぽちっと利用しているアマゾン、フェイスブックなどが含まれており、国際的に有名な銘柄にも実質的に投資していることになります。

上位の国別比率は2021年6月30日現在で、アメリカが69.1%、イギリス4.2%、フランス3.4%、カナダ3.4%、スイス3%となっており、多くの企業はアメリカの企業に投資しています。

という事は、先進国株式への投資ですが、アメリカの株式が下がったら大きく影響を受けてこの投資信託も値下がりする可能性があるという事です。

個別の銘柄の上位比率は、アップルが4.1%、マイクロソフトが3.4%、アマゾンが2.6%となっています。

では、MSCIコクサイ・インデックスの年間収益率を見てみましょう!

2020年11%
2019年30.5%
2018年-11.3%
2017年18.4%
2016年5.7%
2015年-1.5%
2014年21.9%
2013年54.6%
2012年32.3%
2011年-9.1%

こちらも年間収益率はマイナスの年もあります。

では、日本株式と同じように、この期間つみたて投資で仮に毎月1万円年間12万円、合計投資金額120万円をこつこつ『つみたて投資』をしたとしましょう!
(今回対象のつみたて先進国は2017年からの運用なので、同じ値動きをするよう設計された別の投資信託でシミュレーションしてみます。)

結果は約223万円に資産が増えていました。利益約103万円です。

先進国株式への投資でも、年間の収益率がマイナスの時もずっとつみたて投資を行った結果、資産が増えていることがお分かりいただけたでしょう!

保有している間は掛かる経費の信託報酬は年率0.22%です。

これは、仮に10万円分この投資信託を保有しているとすると、220円費用として差し引かれるという事です。
100万円なら、2200円になりますね。

③ 新興国株式・・・つみたて新興国株式

新興国への株式へ投資を行う投資信託です。

MSCIエマージング・マーケット・インデックスという新興国26カ国の大型・中型の株式約1400銘柄を投資対象としています。

2021年3月の目論見書によりますと、投資対象地域の上位国別比率は中国が40.7%、韓国12.8%、台湾12.8%、インド8.1%、ブラジル5.0%となっております。

上位5カ国で全体の約80%を占めており、この5カ国の株式が上昇したり下落したりすることによる影響が大きい投資信託です。

組み入れられている銘柄は、台湾の半導体企業が5.9%と最も多く、次いでテンセントホールディングというメディア・娯楽関連企業が上位比率となっています。

組入れられている業種は銀行12.5%、小売り10.7%、半導体8.7%となっています。

新興国への株式投資は今後世界人口が増えていく中において、産業も増えていく事が予想される地域でもあるので、注目したい投資対象地域であるでしょう。

では、MSCIエマージング・マーケット・インデックスの年間収益率を見てみましょう。

2020年13%
2019年20.1%
2018年-17.5%
2017年32.7%
2016年8.5%
2015年-14.9%
2014年12.5%
2013年18.7%
2012年33.8%
2011年-22.5%

こちらも年間収益率はマイナスの年もあります。

では、日本株式と同じように、この期間つみたて投資で仮に毎月1万円年間12万円、合計投資金額120万円をこつこつ『つみたて投資』をしたとしましょう!
(今回対象のつみたて新興国は2017年からの運用なので、同じ値動きをするよう設計された別の投資信託でシミュレーションしてみます。)

結果は約168万円に資産が増えていました。利益約48.5万円です。

新興国株式への投資でも、年間の収益率がマイナスの時もずっとつみたて投資を行った結果、資産が増えていることがお分かりいただけたでしょう!

保有している間は掛かる経費の信託報酬は年率0.37%です。

これは、仮に10万円分この投資信託を保有しているとすると、370円費用として差し引かれるという事です。
100万円なら、3700円になりますね。

④ 複合資産・・・つみたて8資産均等バランス

国内株式、先進国株式、新興国株式、国内債券、先進国債券、新興国債券、国内リート、先進国リートの8つの投資先を対象とした投資信託で、12.5%ずつの割合で投資しています。

図で見た方がイメージが分かると思います。

8資産への投資行う中で、株が上昇して株式の比率が上がったり、債券の割合が増えたりして、比率が崩れることがあります。そうした時にリバランス呼ばれる、基本的な投資配分への調整をこの投資信託内で行ってくれます。常に同じような配分になるよう資産を調整してくれます。

この投資信託は1本保有しているだけで、全世界の株、債券、不動産に分散投資していることになります。

という事は、どこかの国のある企業の株が大きく値下がりしても、この投資信託の基準価格の変動要因には非常に影響が少ないという事です。

安定した値動きや安定した資産形成には、このようなバランス型という投資信託が適しているといえます。

では、この投資信託もシミュレーションしてみます。
(今回対象のつみたて8資産均等バランスは2017年からの運用なので、同じ値動きをするよう設計された別の投資信託でシミュレーションしてみます)

結果は約173万円に資産が増えていました。利益約55.7万円です。(10年間経過していないので元本は118万円です)

保有している間は掛かる経費の信託報酬は年率0.24%です。

これは、仮に10万円分この投資信託を保有しているとすると、240円費用として差し引かれるという事です。
100万円なら、2400円になりますね。

⑤ 国内株式・・・ひふみプラス

投資対象は、日本・海外の上場株式です。

長期的な経済循環や経済構造の変化、経済の発展段階等を総合的に勘案して選んだ国内外の株式市場へ投資を行います。

「徹底的な調査・分析を行い、その時点での市場価値が割安と考えられる銘柄に長期的に選別投資します」とあります。

いわゆる企業の株価が今後の成長性を見た時に割安になっている株価へ投資をし、考えられる評価の株価以上になった時に売却して利益を得る投資を行っています。

2021年7月の月報から資産配分を見てみましょう!

国内株式85.45%、海外株式10.49%、その他4.06%となっています。

国内株式の投資先市場別の比率は!

東証1部79.15%、東証2部1.75%、マザーズ3.04%、JASDAQ1.51%、海外11.59%となっています。

日本国内においては東証1部(TOPIX)銘柄への投資が約80%となっています。

購入している割合の高い銘柄の上位5銘柄は!

マイクロソフト1.79%
この企業は皆さんもご存じでしょう。世界最大のソフト会社ですね。

SHIFT1.41%
この企業はソフトウェアの不具合をテストする企業です。

HOYA1.38%
この企業はレンズや半導体の部材などを製作している企業です。

ミライト・ホールディングス1.36%
この企業は電気通信事業者向けの配線工事をしている企業です。

インターネットイニシアティブ1.29%
この企業は企業向けのプロバイダーやセキュリティー分野、システム開発などを行っている企業です。

となっています。

ひふみプラスという投資信託は、上記まで説明してきたつみたてOOOOという投資信託と違い、アクティブ投資信託と呼ばれています。
(つみたてOOOOという投信はインデックス投資信託と呼ばれています)

これは、より高いリターンを目指して運用する投資信託の種類の事をいいます。

その為には、企業の調査など具体的に行ったりする必要があります。

企業調査の為に費用が掛かるので、その分信託報酬という経費は、今までの投資信託より多くの掛かっています。

保有している間は掛かる経費の信託報酬は年率1.08%です。

これは、仮に10万円分この投資信託を保有しているとすると、1080円費用として差し引かれるという事です。
100万円なら、10800円になりますね。

しかし、この経費を払ってもより高いリターンが望めるのであれば、つみたてOOOOという投資信託を購入するより、将来的な資産形成がより大きなものになる可能性もあります。

もう一点、上記の信託報酬と、つみたてOOOOの信託報酬を比べて商品を選んではいけません。
なぜなら、アクティブの投信と、OOOの指数に連動するといったインデックスの投信ではそもそもかかる経費が違い、比べるのであれば、同じ投資先ごとの商品を比較して信託報酬を比較するようにしましょう!

では、ひふみプラスの収益を見てみましょう!

ひふみプラスは、実はひふみ投信という投資信託に投資を行っているので、このひふみ投信をつみたて投資で仮に毎月1万円年間12万円、合計投資金額120万円をこつこつ『つみたて投資』をしたとしましょう!

結果は約287.6万円に資産が増えていました。利益約167.6万円です。


上記のどの投資信託よりも高いリターンが実現しています。

これは、過去10年の結果であって、将来のリターンを約束するものではありませんが、実績から選ぶという方法であれば、こういったアクティブな投資信託ももちろん選択肢に入ってきてもよいと思います。

結果、10年間投資していたとするならどれがよかったのか?

過去のデータからの結果ですが、過去10年間毎月1万円、総額120万円投資をおこなっていたとしたら、どの投資信託が一番増えていたのか表にしてみました。

つみたて日本株式191.4万円
つみたて先進国株式223万円
つみたて新興国株式168万円
つみたて8資産均等バランス173万円
ひふみプラス287.6万円

という事で、ひふみプラスが最も良い結果となりました。

アクティブ運用の投資信託です。

つみたてNISAの商品を選ぶ基準として「信託報酬」を比較しましょうという事がよく書かれています。

しかし、単に比較してしまうと、このひふみプラスという商品を選ぶことは出来ません。

ひふみプラスの商品説明の中にも記載しましたが、信託報酬は同じ投資先ごとの商品で比較することが大事という事をお伝えしました。

また、過去の運用成績が良かったからと言って一概に選んでよいとも限りません。

投資できる期間も重要です。上記のリターンは毎月1万円を10年間つみたて投資を行った結果です。

仮に3年しか投資できないとなると、もしかしたら、バランス型という投資信託が一番良い結果になるかもしてません。

どのような商品を選んだらよいのかは、実は個人によって違うという事です。

ファイナンシャルプランナーとしての評価

山梨中央銀行でつみたてNISAの制度を利用した場合の投資商品を解説してきました。

ファイナンシャルプランナーとしての評価ですが、やはり商品数の少なさが挙げられます。

例えば、先進国株式に投資することができるつみたてNISAの商品は20種類以上あります。

これが、山梨中央銀行だと「つみたて先進国株式」しか選べないことになります。

同じ先進国向けの投資商品でも、信託報酬がつみたて先進国株式の0.22%よりもっと低い0.1%の商品もあります。

毎年経費が0.12%違う商品に、つみたてNISAで年間40万円つみたて投資したとします。

すると、10年間で約26,400円も違いが出てきます(年末に報酬を引かれると仮定)

投資先が同じなのに、経費によってリターンが違ってきてしまうという事です

また、投資対象としての選択も狭まっています。

例えば、アメリカの株式に絞って投資できる商品もあります。

その他には、全世界の株式に広く分散して投資できる商品もあります。

一定数の商品に金融機関側が絞ることは、初心者向けに「商品が数多くあると選びづらいから、ある程度の数にしました」という一見取り組みのしやすさが見える反面、少しつみたてNISAの事を知り始めると、物足りなさを感じてしまうと思います。

インターネット証券会社のつみたてNISAは?

いままで、山梨中央銀行でのつみたてNISAの説明を行ってきました。

上記で、「どのような商品を選んだらよいのかは、実は個人によって違うという事です。」とお伝えしました。

では、仮に「私は先進国株式がいいわ」とします。

ここで重要な事が一つありましたね。

そうです。

「信託報酬を比較する」です!

じつは、つみたてNISAで投資できる先進国株式向けの商品は、20種類以上の商品があります。

インターネット証券会社では、そのほとんどが取り扱われています。

ということは、その中でより信託報酬の低い商品を選んで投資することができるという事です。

ここが、インターネット証券会社を利用する強みとなります。

インターネット証券会社の代表的な会社と商品取扱数を挙げてみますね。

  • SBI証券(166銘柄)
  • 楽天証券(156銘柄)
  • マネックス証券(149銘柄)

などがあります。

ただ、インターネット証券会社ってなんだか不安?

どうやって口座とか作るの?

投資ってしたことがないからやり方が分からない?

など、不安があると思います。

こういった不安を解決して、安心してつみたて投資を始められるサービスがあります。

それが、『つみたて投資スタートパック』です。

このサービスを受けることで、つみたて投資の専門家のアドバイスを受けながら、迷うことなく投資が始められます。

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瀧澤宏行
山梨でつみたて投資に一番詳しいファイナンシャルプランナーとして、「つみたて投資で資産を10年後に2倍にする3つのポイント」をお伝えしている。主に30代~40代のこれから老後の資産の形成を始めようとしている女性向けに、資産運用の始め方や、運用の方法をアドバイス。ファイナンシャルプランナーとして10年の相談実績と、10年の投資経験を活かしてアドバイスをしている。

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